12.9.17

選択:A

選択肢は少ない方が良いか、多い方が良いか。

中学生時代に先生が受験志望校について、「面談の時に、”どれでも好きな学校を選んでいいよ”と言われるのと、”君にはもう、この学校しかない”と言われるようになるのと、どちらが良いかな?」という件があった。
趣旨としては、自分の望める学校の選択肢をひとつでも増やせるようにより勉学に励みましょう、という事だったと思う。

なんてことはない言葉だったとは思うのだが、遊ぶことしか考えていなかった当時の自分には、何だか光で頭を殴られたような、衝撃的な言葉のように聞こえたのだった。
よく分からないが何かこう、偏差値を上げろというだけの話に収まらず、これからの人生で地に足着けて生きていく強さを身につけていかなければならない、今までの俺はいったい何をしていたんだろうか、という感覚がむくむくと膨らみ、焦りに身が引き締まった覚えがある。
なので今日でも、ちょくちょくあの場面を思い出す。

中学校といえば義務教育真っ只中。(地元の公立)
特にやりたい事も無かった(自営業の社長になる、カメラマン、何かのスポーツ選手になる、という願望?はあった)ので、目の前のやりたい事だけに集中していた。
宿題とテストさえこなせばそこそこの成績は出るし、授業・部活では提示された課題を淡々と消化する日々。
勉強は好きだったが、それ以上でもそれ以下でも無かった。

そんな時に直面した高校受験。初めて感じる、大きな人生の岐路であった。
掴み所・実体の無い未来に向かって、己の行く末を、己の考えだけを根拠に、己で舵取りする事がこんなにも重くて難しい事か、本当にこれで良いものかと不安で心細かった。
数ある学校の中から希望校を絞れだなんて言われても、どれが自分に一番良い選択肢かなんて分かりゃしないし。いっそのこと、無難に入れそうな学校を先生が指定してくれたら楽なのに、と思ったほどだ。
体良く書いた風だけれども、「マジでやべぇ、これじゃ内申ギリじゃね。まあ、何とかなるっしょ。」くらいな感じだったかもしれない...

自分の中に確固たる基準が無い時に選択肢が多すぎると迷ってしまって、結果的にベストな選択肢を見つけられない事に陥りがち。
反対に選択肢を指定されると、悩まなくて楽だし、その中でのベストというのは簡単に達成できる。しかし、それ以上の物にはならず、自分を制限してしまう事になりかねない。

サドルだってそうだ。

初めてのロードバイク。
完成車で購入してもらったのであるが、サドルは完成車にありがちなふにゃふにゃな物が付いていた。
初めて乗った時には、感じたことのない”ジワ〜っ”とした痺れ?のようなものを感じて痛かったが、「こんなものか、そのうち慣れるだろう。」と特に気にせずに乗り続けていた。
慣れの問題なのか、ポジションの問題なのか、サドルが悪いのか、勝手が分からないので対処方法も分からない。

人間の身体というのは凄いもので、異常があると良くも悪くもそれに適応(トレーニングも身体にしてみれば異常事態。繰り返し行うことで高強度に適応していく)してしまう。
ロードバイクにも慣れて、人見知りの自分もやっとこさクラブチームの方々と話ができるようになった頃、サドルの乗り比べをさせてもらうことになった。
跨ったその瞬間に、「あぁ、今までなんて無駄な労力を使っていたのだろうか。」と悟った。今まではサドルに逃げていた駆動エネルギーがしっかりとペダルに伝わることで脚がぐるぐる回り出し、さらにサドルに座っていて気持ちが良いということに感激した。

もちろん最初のサドルが自分に合っていれば、全く問題はない。問題は少しでも違和感を感じる場合。
シューズは購入の際、試着をしてから購入できるであろう。ハンドル回りは調整とステムの交換で、ある程度の応急処置はできる。
しかしサドルばかりは、仮にポジションが出たとしても、やはり自分に合った物を選び出さなければ根本的な解決には至らない。

自分にはこういう形状・硬さが良いのだな、というイメージがあれば数あるモデルの中から選び出す事もできようが、初めてのサドル選びや座ったことのないモデルを購入するという時は、そう安い物でもないのでなかなか勇気がいるものだ。

そんな時にオススメしたいのが、fi'zi:kのサドルである。
まず自分に合ったサドル選びの為に、全国のバイクショップで自分のバイクに試着できる”テストライドサドル”が用意されている。
”スパインコンセプト”により、ある程度まで選択肢を絞り込んでもらえるので、初めてのサドル選びでも心強いサポートをしてくれる。
最終的には数値や理屈ではなく、実際に現物を試した使用感で、数あるラインアップから自分に合うモデルを選び出すことができる。
試乗できるモデルがあるか、問い合わせて頂きたい。

自分的には、幅は細め、横断面は丸め、縦断面には反りがあり、硬めのサドルが好み。


fi'zi:k ALIANTE R3 Regular
今まで幾多のサドルに座ってきて、今のところALIANTEの座り心地が一番好きだ。


よく後ろが幅広なのでどっしり座れると言われているが、前方部分は他のロードモデル(ARIONE、ANTARES)よりも細身。
横断面も一番ラウンド形状で、縦の反りも深すぎず浅すぎずでちょうど良い。
パッドは厚めだが硬めの素材なので、個人的にはかなり気に入る座り心地になる。


この形状で幅が欲しいならば、幅広のLargeも選べる。
反りがあるタイプだが、座れる場所の自由度はかなり高い。


耐腐食性と剛性に優れた、中空のK:iumレール。汗や雨、輪行時の強い衝撃にも耐える。
ALIANTEモデル(ALIANTE 00以外)のシェルには場所により2種類のカーボン素材を使い分けたTWIN FLEXが採用されていて、軽量でありながら「ソファの座り心地」と表現される快適性を実現。


fi'zi:k ARIONE R3 Regular
fi'zi:kが世界に誇る代表作、ARIONE。fi'zi:kといえばARIONE、と言っても過言ではないのではなかろうか。
グレードの高い完成車だと選ばれていたり、とにかく万人に受け入れられるサドルだ。


フラットな縦断面とほぼフラットな横断面。縁がやや丸みを帯びている。
自分も以前はARIONEユーザーであった。
座面の長さとフラット形状により、座る場所を変えたいライダーによく好まれる。


fi'zi:k ANTARES R3 Regular
ARIONEとALIANTEの中間的なサドル。


やや反りがある縦断面とフラットな横断面。
軽量クライマーや、小柄で状態が立ちやすいライダーが好む傾向があるように思う。


KLI:K BAG Medium
またI.C.S対応サドルならば、KLI:K BAGやLUMO L1などのサドルアクセサリーを簡単に取り付けることができる。

サドルの使用感はかなり個人差が出てくるので、ここでは敢えて使用感は書かない。
先入観なしで、自分に合ったサドルを見つけて頂きたい。

結局よく分からない志望動機で希望校を決めて、あげく学歴もへったくれもないスポーツ選手になった訳であるが...
人生、どの様に進んでいくか分からないものである。

続く。

fi'zi:k

10.9.17

Tour de Hokkaido 2.2 3rd stage

ツールド北海道 第3ステージ 76km

頂上ゴール。
序盤のアタックは危険なもの以外には反応していかない。
最後の山はもしペースが上がっていなかったら、ペースアップをする。

序盤は山岳賞争いをメインにした打ち合いになり、落ち着いて対処していく。
KOMの後に逃げができてリーダーチームの愛三がコントロールするが、逃げとの差は10〜20秒以内に収めている。

ラスト15kmくらいから位置取り争いが激しくなってくる。
チームでまとまれていたが、KOMの始まる3kmくらい手前でバラバラになってしまった。
トマはデカイので、集団のどこにいるかすぐ見つけれたが、マルコスが見当たらない。

とにかくトマだけでも前に引き上げるべく、一旦集団最後尾まで下がって一気トマを回収。
登り口までになんとかトマをマトリックストレインの後ろまで送り込む。
登りで粘りたかったが、さすがに脚がイッパイ。

テンポで踏んでゴール。
最後はマルコスがステージ&総合優勝を決めて、万々歳。

良かった。

9.9.17

Tour de Hokkaido 2.2 2nd stage

ツールド北海道 第2ステージ 183km

自分と元喜で逃げ切りを狙う。無理だったらトマとマルコスのケア、集団スプリントなら雨乞のスプリント。

パレード後、リアルスタート。
リーダーチーム的には早く逃げを決めてほしい状況なので、総合に関係ない者同士で抜け出せれば早く逃げれる。が、こういった分かりやすい状況では皆が同じ事を考えている。
とにかくこういう時のスタートアタックは、かなり決まる確率が高い。よって、スタートアタックを掛ける。が、吸収。

何が何でも逃げに乗ろうとすチームが何チームかいるようだ。
せっかく良いメンバーで抜け出せても、それらのチームが振り出しに戻そうとして、延々とアタックの打ち合いとなった。
まともに付き合うと自滅してしまうので、アタックしていくメンバーを見極めていく。
反応できなかった危険なアタックには、それらのチームの動きに合わせていく。
とにかく無駄脚を減らしながら上手く立ち回って、前に飛び出すチャンスを伺う。

アタック要員が疲弊してきてアップダウン区間が始まる。ちょうどスタートから1時間のゴールデンタイム(よくアタックが決まる)だ。
力で抜け出せるか様子を伺うが、タイミングが掴めない。距離のことも考えると、あまり攻めた動きはできない。
後ろに埋もれたタイミングで、4人?抜け出すのが見えた。しばらく差が一定のままドンパチをやり合うが、そのまま差が開いていき、アタック合戦の終了となった。

心配していた横風も吹かず、アンカーがコントロールする平和な集団内で距離を消化する。
補給を何回か取りに行ったくらいで、特にやることもなかった。

ラスト30km少しの所くらいから集団内がゴチャゴチャしだして、逃げとの差も3分くらいのまま。
ここで監督と作戦の相談をしたトマから、集団の良い位置をキープ(集団前で仕事をしているチームは集団前方に位置取りできる)する為、逃げを追う為にアンカーとローテーションに加わるよう指示を受ける。
少しずつ差を縮めていき、ラスト10kmで最後の1人と40秒差まで詰める。

最後はトマとペースアップをするが、ラスト4kmくらいでまた脚が攣ってしまい、中途半端なところで仕事終了。
翌日に向けて流してゴール。

今日は街中を抜けていったのだが、沿道で地元の方々がお仕事中にも関わらず、応援して下さったのがとても嬉しかった。

8.9.17

Tour de Hokkaido 2.2 1st stage

ツールド北海道 第1ステージ 156km

大きな流れとしては自分、元喜、雨乞でステージを狙いつつ、トマ、マルコスの総合を狙う。

序盤、第1ステージということもあり、総合に絡むチームとステージを狙うチームの思惑が絡んで、なかなか落ち着かない。1チーム5人なので、後手は踏めない。
6名が抜け出して一旦落ち着くかと思ったが、選手を送り込んでいないステージ狙いと思われるチームがブリッヂをかける。それは良いのだが、その動きに便乗して前に追いつこうとする総合系チーム(自分達も含む)がいるので、気が抜けない。また、前の人数が行き過ぎるのも避けたいので、ブリッヂは止まらない。

1時間ほど打ち合った後、先頭と集団の構図が変わらずに落ち着きを見せる。
しばらくの小休止を挟んで、数チームが人数を出し合い、レースコントロールを始める。
自分らも誰か入れようか相談するが、このペースなら出さなくても良い、ということに。もちろん、後手を踏んだ時に他のチームの協力を得られなくなる可能性はあるが、ここは脚をセーブする。

最初のKOM前でペースアップが始まり、KOM手前でアンカーが更にペースアップ。
この動きで集団も30人?くらいに縮小。

そこから10kmの下りですぐに最後のKOMが始まるので、各チームの位置取りが始まる。
タイミングを見計らいながらベストのポジションをキープするが、脚が攣り出す。
結構ヤバめな感じで、脚中がピキッている。
ケツまで攣り始めて、「位置が維持できない...!」というところで元喜が前に出てくれる。そのまま集団に埋もれる。

登りが始まると完全に脚が攣ってしまい、遅れてしまう。
そのまま数名と流しながらゴール。

肝心な場面で遅れてしまって勿体無い。絶好調だっただけに、ただただ悔しい。
明日はやってやる。

4.9.17

悩み 2

好きな色はお持ちであろうか?

基本的には「青」が好きである。けど、「銀」も好きな色だ。
しかし「銀」は「色」ではないだろうから、便宜上、青としている。
あとカーボン柄も大好物。もちろん「カーボン調」ではない、モノホンが。
もはや”柄”なので色ではないのだが、あの光の反射具合や洗練された模様は何物にも代え難い。タブレットケースにもモノホンのカーボンケースを使用している。

タイムトライアルでの必需品、ディスクホイール。

官能美さえ感じる、カーボンが織りなす究極の回転体。
スポークを廃す事で、空気抵抗の大幅な軽減、剛性化を図っている。

リム幅は20mm。
エアロダイナミクスを狙い、極限までスリム化が施されたディスク面。

ハブベアリングはもちろん、”CULT"。
新しく設計されたブレーキ面は、より強力な制動性能と軽量化を実現。

なんと、バルブカバーまでモノホンのカーボンカバーが付属している。
カーボンマニアならば、垂涎の一品であろう。

3Kカーボン(3000本のカーボン繊維で1本のカーボン糸)により、高剛性ながら重量はわずか865g。
ディスクホイールとしては、最軽量の部類になると思われる。

このホイールでもFULCRUMの”硬さ”が光る。
CULTベアリングが装備されたハブ。そして指で叩けば”カンカン”と金属音のような高音が響くディスク面は、非常に高い張力で張られている事がわかる。
重量が軽いのでジャイロ効果が発生していても、もちろん他のノーマルホイール程ではないにしろ、ごく自然なバイクの振りで進んでいける。
おかげでディスクホイールにありがちな低速域(登りや立ち上がりなど)での”もたつく”様な感じがないので、重量以上に軽く感じられる。

ダンシングでホイールがよれる感覚が少なく、踏めば力がダイレクトに伝わる感じがするので、わりかし”シャキシャキ”したような軽さを感じる。(ディスクホイール比)
だからといって巡航性や速度の伸びは犠牲になっておらず、ギアの掛かりはかなり良い。
縦剛性は言うまでもなく、横剛性に関しても非常に硬い。
シャキシャキしているのにディスクホイールの巡航性が加わる事で、全速度域での性能が高く感じられるのだと思う。

不甲斐ない結果に終わった、今年の全日本。
すでに次の全日本は始まっている。

すべき事は決まっていて、雑念を振り払って集中していく。
そこに悩みはない。

続く。

2.9.17

AACA 第9戦

AACA 第9戦 長良川特設コース 102km 5.1km×20周

今日は取り立てて作戦を立てずに、各自の判断で勝利を狙う。

序盤からの打ち合いの後、中島さん、雨乞、健児とインタープロ3人の逃げが形成。
後手を踏んだチームや選手が振り出しに戻そうとして、ペースは落ち着かずに速いまま。
追走がかかれば反応していく。

11周目?についに逃げ6人が捕まり、振り出しに戻る。
アタックの掛け合いと吸収を繰り返して、自分、元喜、中島さん、雨乞を含んだ先頭グループになる。
集団も見えなくなるくらい離れて、この中で優勝争いがかかると思われる。

ラスト3周、元喜がアタック。
勢いは良かったが泳がされてる様子。
このまま脚を溜めて最後の攻撃に備える事もできたが、ここで元喜に合流すれば更に強力な攻撃にできる。
泳がされている以上、あまり有効な攻撃になってない感じがするので、単独で元喜にブリッヂをかけて元喜に追いつく。中島さん、雨乞が脚を溜めて備えているはずなので、特に雨乞がいるのがデカイ、後のことを考えずに全力で踏み倒す。

2人のままラスト1周に入る。後ろはすぐそこに迫ってきている。
コの字コーナー明けで追いつかれる。

前では掛け合いが始まったが、後ろは牽制が入って取り残される。
脚もないので無理して前を追わない。振り返れば集団が来ていて、後ろを待つ。

集団に吸収されて前の様子を伺っていれば、雨乞がスプリントで勝つのが見えた。
流してゴール。

あまり余裕を持ってレース展開を見れなかった感じがあった。
今日はなかなか難しい展開だったが、あえて作戦を立てずにチームで臨機応変に対応できたのが良かったのではないか。

27.8.17

失くして気づく、大切さ

暑さの盛りも過ぎたようだが、まだまだ暑い日本列島。
体調管理も難しいなか、自転車に乗られている方も多いはず。
夏休みぶっ通しで乗っていた、なんて方もおられるのではないか。

晴天の下で自転車に乗るのはとても気持ちいいのだが、リカバリーの日にはあえてローラー台で流すこともある。
実走であると暑すぎ寒すぎで疲れたり、つい踏んでしまったり、長すぎたり短すぎたりしてしまうことがある。
ローラー台であれば、強度・時間ともに調整しやすいし、室内の快適な空調で汗を流すこともできるからだ。

もちろん、レースのウォームアップやクールダウンの際にもローラー台は必需品。
レース現場に持ち込むならば、携帯性が高く、実走感に近くて集中できるローラー台が不可欠だ。


MINOURA FG220
キナンサイクリングチームが愛用する、ローラー台。
いわゆる”ハイブリッド型”。フロントフォークを固定する”安定感”と、後輪は3本ローラー形式の”実走感”の両立を果たした、新しいタイプのローラー台。


折りたたんで専用バッグに入れて持ち運びができる。
全長も60cm足らずのコパンクト設計。重量も6kgと、ローラー台の中では超軽量の部類に入る。


展開は極めて簡単。
バッグから取り出して


フォークマウントの三脚を展開する。


9mmクイックレリーズと15mmスルーアクスルに対応。
フォーク受けのハブにはエストラマーが装備されていて、フォークにかかる前後左右の動きを吸収しつつ、自然なバイクの挙動を確保。



次に、後フレームを展開する。
センターフレームの長さを調整して、930mm〜1,200mmのホイールベースに対応。
後輪を固定しない自重式なので、タイヤに優しく、自然な実走感が得られる。


マグネット式の抵抗器が装備。
スイッチひとつで、負荷を上げることができる。負荷をかけても自然な走行感は全く変わらない。


使用感は全く申し分ない。
軽く汗を流すには十分な負荷はかかるし、いつでもどこでもすぐに乗り出せるというのがキモではなかろうか。
ローラー台から実走し出した時の変な感じもないので、ストレスフリー。


バイクのセッティングも、前輪を外してフォークマウントに載せ換えるだけ。
わずかなスペースさえあれば、すぐに展開できて乗車できる。


レースやタイムトライアルのスタート待ちなどで、スタート地点まで簡単に持ち運び・装着脱着できるので、スタートぎりぎりまで脚を回すことができる。


車からすぐに取り出せる携帯性で、レース後のクールダウンもすぐに開始できる。
特に寒い時期のレースでは、クールダウンでゆっくり走っていると冷えてしまって身体にダメージを受けてしまう。


信頼の”Made in Japan"!!

選手をしていると、冬季に雪が降り積もって凍結して何週間もローラー練習なんていう時もある。
やむ得ずローラー練習せねばならぬなら、音楽を流しながら集中したり、テレビを見ながら追い込んだりして、集中できるよう色々工夫するようになってそれはそれで楽しくなってくるから不思議なもの。
何週間も続くと、外に出れるようになっても何だか億劫になってローラー練習にしようか、なんてこともある。

キツいのは確かだが、個人的には色々管理できるローラー練習は嫌いではないので、あまり苦になったことはない。
というのは、やはり変わっているのであろうか...

MINOURA




以下、駄文。

「ローラー練習はお好きですか?」

恐らく大半のサイクリストは、「No」と答えるだろう。
自転車の楽しみ(自分の考える)は、空気を感じながら流れゆく景色を楽しんだり、旅程を楽しみながら目的地へ訪れたり、それこそ自分たちの様にレースで競い合ったりする事だと思う。
楽しみ方、乗り方は無限大だ。

いずれも”移動”している事が本質ではなかろうか。
A地点からB地点に行くまでの”物を運ぶ、目的地・行程を楽しむ、順位を競う”、”移動”が手段にしろ目的にしろ、サイクリストの大半は自転車で”どこかに行く”のが好きなのだと思う。

よってローラーが好かれない理由は、色々考えられる。
暑くて汗が止まらない、キツい、何より楽しくない。
ごもっともである。何故なら、いくら出力を出そうが、どれだけ長く乗り込もうが、おのれ自身は1mmも前進することは無いから。
本質である”移動”という観点から見れば、いかに無効率で無駄な事をしているか、甚だ不毛な行為であると言わざるを得ない。

しかし、今日では殆どのサイクリストがローラー台を所有しているのではなかろうか。
そんなローラー台について、思いを馳せてみたい。

ローラー台がいつどこで発明されたのか、全く知らない。
だが、世界で最初にローラー台を作り出した人物(仮に®氏とする)は、恐らく最初にこの様に考えたに違い無い。
®氏「その場で自転車を漕ぐ事ができれば、とても便利に違い無い!」
目的地へ向かうため発明された乗り物である自転車なのに、わざわざ”その場”で漕ぐ必要に迫られた®氏。何故であろうか。
それは恐らく、”移動”する事が目的ではなく、運動生理学的に負荷のかかった”ペダルを回す”事が目的になったからに違い無い。

”ペダルを回す”だけの必要性がある事とは何であろうか。

もし®氏がプロサイクリストだとしたら、どうであろうか。
プロサイクリストである、もちろんレースに関する事に違いない。
天候不順で外で乗れない、特定の強度で追い込むため、ウォームアップやクールダウン(その概念があるとして)をレース会場でするため、不足分の練習をするため、こんな具合であろうか。プロサイクリストとして自転車に乗れないことは死活問題であるから、何らかの事情で身体への負荷が不足している場合には、ローラー台の様な物があれば嬉々として使うに違いない。

では、®氏が仕事をしながら趣味として自転車に乗っていた場合を考えてみる。
ずっと競技として取り組んできた自分からすると、なかなかこれは考えるのが難しい。
だがやはり、何かしらの目標があったはずだ。そして始業前、終業後にしか乗る時間がなかったはず。つまり、時間的制約があったはずだ。
イベントに向けて練習を継続するため、朝晩(朝は始業に間に合わせ、夜は危ない)のきっちり決められた時間内でしか乗れない、もしくはストレス発散で純粋に”ペダルを回す事”が楽しみだったのかもしれない。
はっきりできないが何かしらの目的・目標があって、どうしても乗りたい・乗らなけらばならない状況にあったと思われる。

きっと®氏はローラー台を完成させた際には、
「これでずっと自転車に乗り続けられる...」
と、大変に感激したはずだ。

いずれの理由にせよ、ただペダルを回すだけでなく、負荷がかけられる様な機構ありきで誕生したのではないか。
もしそうであればドライジーネから始まった自転車の発展とともに、”スポーツ”としての自転車が誕生して、スポーツの器具のひとつとして”ローラー台”が誕生したはずだ。
もし、人・物の運搬器具の自転車としてだけ発展してくれば、ローラー台は誕生しなかったと思われる。

そう考えれば、現在でもローラー練習に挑む人には何かしら目的・目標があり、ローラー練習に挑むには、やはりほんの少しのストイックは必要なのであろう。

高校時代の自分もレースに向けて、毎日学校から帰ってから多摩丘陵で練習していた。
春〜秋にかけては、ライトを点けて暗くなってから帰ってきた。
しかし、冬になると路面は凍結するし出発時点で暗いし、公道でスピードを出すゆえに危険を感じていた。
高校2年になってから少しずつ貯めてきたなけなしの小遣いで、やっとローラー台を買うことができて、当時はとても嬉しかったものだ。
買った当初はローラー練習のキツさを知る由もなかったのであるが、それはそれで楽しかった思い出がある。
きっと®氏もあんな気持ちであったのだろうと、今書きながら思いに耽っている。


もし、連日のローラー練習で苦しんでいる方は今一度、初心に戻って目標の再確認をしてみては如何であろうか。きっと最後まで踏み切るパワーが湧き出てくるはず。
そしてローラー練習の楽しさを感じる事ができれば、きっと上達まっしぐら、®氏も喜んでくれるに違いない。

MINOURA