BUCYO COFFEE 〜深煎り焙煎珈琲〜


AACAの会場に毎回来てくださる、愛知県名古屋市に店舗を構えるBUCYO COFFEE様。

オススメはやはり、布のフランネルでドリップされたコーヒーである。
眠気まなこで会場に着いた朝の一杯は、ここでの一杯と必ず決めている。

恐らく、じっくりと丁寧に、たっぷり時間をかけて焙煎されたであろう豆から生み出された、その芳しい漆黒の抽出液。
冬場は冷え切ってなかなか目覚めない身体が、夏場は暑さでぼんやりとダレた身体が、本能的にその液体を求めるようになるだろう。

厨房から直に漂ってきたかの如く、脳髄にまで染み込む、深くローストされた芳香。
目を瞑れば、焙煎している厨房に立ち会っているかのような錯覚に陥る。
ボディブローの様に効いてくる深いコクに、トゲの無い苦味は、ただカフェインの薬効を求むる様な味ではなく、まさに”時間を楽しむ”大人の余裕を演出してくれる。

ワインなら”赤のフルボディ”、ウィスキーで言えば”アイラ・モルト”、日本酒ならば”燗にした生酛・山廃仕込み”のような、ゆったりと余韻を味わえる一杯だ。

気になってきた?
けど、名古屋やAACAには行きづらい...?

ご安心を。
コーヒー豆の配送も行っているので、そちらで取り寄せてみては如何だろうか?

さて、そんなBUCYO COFFEEの深煎り焙煎珈琲。
今回のAACAでのファーストラップ賞で、挽き豆を獲得した。


あぁ...自宅にいながらにして、このコーヒーを嗜むことができるなんて。


せっかく切り口が設けてあるものの、あえてハサミを使って開けるのが私流。
このコーヒーの袋を開ける瞬間(挽き豆にしろインスタントにしろ)というのを、私は毎回非常に楽しみにしている。
この瞬間が、一番香りを楽しめる瞬間だと思うから。

コーヒーも鮮度がある方が、やはり美味しいと思うのだ。
煎りたて、挽きたて、開封直後...
製造過程・時間が少ないほど、豆本来のおいしさが味わえると思わないかい?


挽き加減は、細かめだろうか?
色も香りも濃い。


フレンチプレス派である。
しかし、今回はベストな淹れ方を聴いておくべきだったと、少し後悔している。


かなり濃いコーヒーなので、とりあえず30秒ほどの蒸らしにしてみる。
あぁ...もう芳しい香りが部屋に漂い始めた。


鉄板の4分で試してみる。
バタバタする朝でも、この時間だけは確保したいものである。


4分が経ち、早く飲みたい衝動を抑えつつ、旨味が逃げないようにゆっくりと、カップに注ぎ込む。


ちょうどいい、油分量ではなかろうか?
その漂う香りから感じる深さと広さは、まさに無限に広がる小宇宙。

濃くて苦味の強いエスプレッソとは、また違う強いコクと苦味が楽しめる。
口に含むたびに、時の流れがゆっくりになっていく...そんな味わいを楽しめるだろう。

思わず「あぁ...旨い」と、口に出したくなる美味しさ、いや「旨さ」がこのBUCYO COFFEEの深煎り焙煎珈琲にはある。


また、明日の朝が楽しみになる。
そんな気持ちにさせてくれる、パンチ強めな一杯はいかが?

BUCYO COFFEE